ピロリ菌と逆流性食道炎
逆流性食道炎とは
逆流性食道炎とは、胃の内容物や胃液が逆流し食道で長い間留まることで起きます。
通常は胃から逆流しないようになっているものの、その機能が失われてしまったり、胃液の分泌が増えたりすると逆流してしまいます。
胃液はなんでも溶かす強い酸性であり、胃の内側は粘液で守られているため影響を受けることはありませんが、食道は守られていないため胃液によって損傷してしまうのです。
ピロリ菌に感染すると逆流性食道炎になりにくい
この逆流性食道炎は誰にでもなりうる病気ですが、ピロリ菌に感染している人は逆流性食道炎になりにくいと言われています。
逆流性食道炎の原因の一つが、胃液の分泌が増えることでした。しかし、ピロリ菌に感染すると胃に影響を受け、胃の状態が悪くなってしまいます。
そのため、胃液の分泌が少なくなってしまいます。このようなことから、ピロリ菌に感染すると逆流性食道炎になりにくいのです。
昔の日本ではピロリ菌の感染率が非常に高かったため、逆流性食道炎になる人はほとんどいなかったようです。
除菌すると逆流性食道炎になる?
では、ピロリ菌を除菌することで逆流性食道炎になってしまうことはあるのでしょうか。
ピロリ菌を除菌すれば胃の状態は戻るため、逆流性食道炎になりやすくなることは確かです。しかし、それほど極端になりやすくなるわけではありません。
また、除菌直後に逆流性食道炎になる場合がありますが、この場合は一時的なものであり、すぐに治まるため、心配はいりません。
症状を考えると、逆流性食道炎よりもピロリ菌の方が恐ろしいものです。そのため、感染していることが分かった場合や、胃炎などが起きてしまった場合は、除菌治療を行うようにしましょう。
スポンサーリンク