ピロリ菌の除菌に失敗について
「ピロリ菌」の除菌の成功率は80%と言われています。
と言うことは、残りの20%の人は失敗する可能性が有ると言うことになります。
なぜ、失敗する可能性が有るのでしょうか。
1回目で失敗したからといって、諦めずに2回目の除菌治療を受ける事が必要です。
除菌治療の失敗原因
除菌に失敗する原因として考えられるのが、患者自身の問題にあります。
・処方通り1日2回(朝・晩)1週間服用することを、忘れてしまったり異なる時間に服用したことにより、除菌率が下がってしまいます。
・飲酒や喫煙によって薬の効果を妨げることになります。
また、ピロリ菌が除菌薬に耐性を持ってしまったことによって、処方された薬が効きにくい状況になっています。
・抗菌薬のクラリスロマイシンは、風邪で病院に受診した場合にも抗菌薬として処方されます。
クラリスロマイシンは多くの菌に効く薬なので、良く使われます。
すると、ピロリ菌はすでにこの抗菌剤に耐性ができており、飲んでも効果が得られないことになります。
除菌治療の成功、失敗は除菌後のピロリ菌感染の再検査でわかります。
失敗していても、一度除菌すれば胃の症状は格段に改善されたような感じがしてきます。
しかし、そこで止めるのではなく、再検査で陰性の判定が出るまで除菌治療をしましょう。
2次除菌の方法
1回目の除菌治療後の検査で、陰性を示さず失敗してしまい、陽性、偽陽性の場合は再度の除菌治療をしていきます。
2回目の除菌治療にも健康保険が適用されます。
1回目の除菌治療で患者自身に問題が有った場合は、同じことを繰り返さないようにしっかりと処方通りに服薬しましょう。
2次除菌に使用される薬は、1回目と異なる薬を使います。
これは、1回目の薬にピロリ菌が耐性を獲得した可能性が有る為に、以前と異なる薬を服用していきます。
3剤併用療法で除菌していくのですが、2015年2月にプロトンポンプ阻害薬(PPI)よりも強力で持続的に作用する、カリウムイオン競合型アシッドブロッカー(P-CAB)「ボノプラザン」が発売され、胃酸分泌を今までよりも強力に抑える事で抗生物質の効果をより高めるようになりました。
P-CABの1次除菌の成功率92.6%、2次除菌98.0%の高成功率が報告されています。
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