ピロリ菌の血液検査について
「ピロリ菌」の感染検査には、内視鏡検査(胃カメラ)と内視鏡を使用しない検査が有ります。
内視鏡検査の結果が精密だろうと考えがちですが、そうではありません。
内視鏡以外の抗体検査(血液、尿)、呼気検査、抗原検査(便)の方が、痛さが無い事、検査費用が安いことなどメリットもあり、検査方法については一長一短あります。
「ピロリ菌」の血液検査って?
ピロリ菌検査の中で、最も簡単で食事や喫煙などの影響を受けない検査が血液によるピロリ菌抗体検査になります。
血液検査でピロリ菌抗体(lgG)の量が基準値の範囲と比較して多いか、少ないかでピロリ菌感染の有無を診断する方法です。
診断基準は抗体濃度によって判断されます。
- 濃度10.0以上の場合・・・陽性(ピロリ菌あり)・・・結果欄に(+)と記載
- 濃度9.9〜3.0の場合・・・陰性高値(6割過去の感染者、4割偽陰性)・・・(−)記載
- 濃度3.0未満の場合・・・陰性(ピロリ菌感染なし)・・・結果欄に(−)と記載
抗体濃度の3.0〜9.9までの数値で陰性でも高値である人、偽陰性の人はピロリ菌感染の疑いが強いにも関わらず、結果としては(−)となっているので、陽性の可能性も少なからず高いことになります。
この場合は、他の検査方法で再度ピロリ菌の検査をすることをお勧めします。
血液検査の精度って?
いくつかの方法があるピロリ菌検査の中でも、精度の高い検査が血液抗体検査ですが、それでも偽陰性の確率は4〜5%ありました。
血中に存在する抗体を判定するのに使用される検査薬は、実際のピロリ菌の細胞から作られます。
ピロリ菌には、遺伝子によっていろいろなタイプがあり、人種によって異なります。
これまでの検査薬は、欧米人のピロリ菌を元にして作られていたものを使用していました。
今回、岡山大学の研究チームによって日本人が感染する8〜9割のピロリ菌を使った検査薬を開発しました。
これにより、日本人の感染しやすいピロリ菌に特化した検査薬を使用することが出来る為、従来でも高かった精度はより高くなり誤判定が1%以下になりました。
検査結果の精度が高まったことで、ピロリ菌検査の有用性を示し、除菌治療することで病気の発症を食い止めることが出来るのです。
スポンサーリンク
関連ページ
- 検査方法
- 検査キット
- 病院で検査
- 検査費用
- 検査の保険適用
- 呼気検査
- 抗体検査
- アルコール
- 胃カメラ
- 胃薬
- 検査結果
- 食事
- 注意事項
- 子供の検査
- 妊婦の検査
- 尿検査
- 病院の何科に行けばよい?
- 再検査
- 数値
- 健康診断・人間ドック
- 検査の精度
- 偽陰性
- 血小板
- 前日に気を付けるべきこと
- 検査頻度
- 検査に必要な時間
- バリウム
- 検査を受ける年齢
- 自宅で行うことはできるのか
- 種類
- 染色方法
- 陽性率
- 検便
- ペプシノゲン検査
- 生検
- 健診で要精密検査となった場合
- 診断・治療でのレセプト内容
- 抗体のレベルとは
- 白血球
- X線検査(レントゲン)
- 誤診
- 定期検査の必要性
- 増殖とpH
- 増殖とPPI
- 増殖期とは
- 尿素呼気試験とコーヒー
- 呼気の数値
- 抗体濃度
- 遺伝子検査
- 癌の遺伝
- 尿素呼気試験と食事の影響
- 陰性の場合
- 生理の時の尿検査
- 生理中の検便
- 陰性高値とは
- 自己チェック